洋子とよしきは洋子の描いたデッサンを覗き込みながら話を弾ませていた。 「…でね、ここの線をこう、ふっくらさせると、ほら、ぐんと可愛くなるでしょう?」 「あ、ほんとですね。面白いなぁ。ほんの少しの違いなのに…」 洋子は洋子の話に熱心に聞き入るよしきが嬉しかった。 家でも洋子の仕事に理解のある夫ではあったが、洋子の作品そのものには特に関心を示すようなこと...(続き...)